企業と個人のマーケティング、ブランディングは違うのか?
IC協会の10月セミナーは「企業のブランディング・ICのマーケティング」〜理論と体験、いくつかの示唆〜をテーマに山本直人さんにお話いただきました。
博報堂を経て独立し、大企業のマーケティング戦略や製品開発のコンサルタントとして活躍する山本さん。
著書も多く、業界では大御所と理事長の田代さんや理事の齋藤さんが話されていたのを暑気払いで聞き、そんな方がIC協会のメンバーであるなら、ぜひその知見を共有していただきたい!と企画したのが今回のセミナーでした。
■企業と個人のマーケティング、ブランディングは違うのか?
「企業と個人のマーケティング、ブランディングは、ほぼ同じ」と山本さん。
・まずは、正しく認知してもらうこと。
・シンプルで続けられることをお客さんにずっと約束すること
・差別化と関連性で約束を覚えてもらうこと
の3つがポイントだと語ります。特に「関連性」をもたせて「自分ごと」としてたらえてもらうことが必要だと強調します。いかに素晴らしいサービスでも、「自分に関係ないもの」には、手が出ないからです。
山本さんが独立時に立てた戦略は「会社名」よりも「個人名」でいくということ。認知を集中して、記憶に残るようにしました。
何かをスタートする時点で「どう思われるか」を計算することは非常に重要で、早期のブランディングは後々、ビジネスの効率を高めると解説します。
■でも放っておくと、忘れられる
企業も個人も気をつけなければいけない点が「メンテナンス」。
トヨタが企業広告を続けるように発信を続ける、メルセデスのAクラスのように新たなドライバー/顧客を取り込む努力をする。自分が商品であるICは、自ら情報発信を続け、サービスのイノベーションをおこしていかなければいけません。そうしないと、飽きられ、忘れられてしまう危険性がでてくるからです。
■マーケティングは変わったか
商品もサービスもあふれている今、企業も個人も「見つけもらいにくい」時代になりました。激戦の赤い海に出るのではなく、コミュニティなどこつこつ自分から水脈をつくることが大事であること、短い波と大きな潮流を見極めることが大事であることを指摘します。
企業はブランドを売買することはあるけれど、個人は切り離すことはできないため、どこかで覚悟を決めることも必要になってきます。
年齢が上がったことを悲観するのではなく、「加齢」をブランディングに取り込んだり、キャリアとライフを正しく混同し、本業以外の活動がブランディングにいい影響を与える、「楽しそう」であることが顧客を惹き付けるという大原則を忘れないこと、という言葉で締めくくりました。
独立して10年目、そして50歳というふたつの節目を迎えようとしている山本さんにとっても、今回のセミナーは、自身を振り返るよい機会になった、とおっしゃっていただきました。特に山本さんは、ご自身のセルフブランディングやマーケティングについては、他では話したことがなく、独立起業した人ならではの立場や状況を共有・共感できるIC協会ならではの貴重なセミナーになりました。
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